新入社員お悩み相談所 マナー編2
マナー編2
上司や先輩とすれ違うとき、どう挨拶すればいいの?
今の若い人で一番ありがちなのは、首だけを動かした挨拶です。挨拶は腰から曲げるもの。本当にあなたは腰から上体を曲げておじぎしていますか?
そもそも挨拶というのは、いかに相手に屈服するかということを体で表現するものです。
ですから「お客様に対して」「上司に対して」「先輩に対して」と屈服度が変わります。それをおじぎの角度で表現するのです。
屈服度とおじぎ…? それがどう関係するんですか?
おじぎとは、上体を傾けて相手に頭を下げることですよね。深くおじぎをしたときに、あなたは相手の動作を見たり察したりすることができますか?
頭を下げるということは、言ってしまえば下げた頭に何をされるかわからない、ということです。「あなたに対して私は無防備ですよ」という意思表示が、屈服するということなんですね。
ですから、相手に対してどれだけ深くおじぎをして、どれだけ頭を下げるかということは敬意を示す意味でもとても大事なのです。
言葉だけでは、どうすることが良いおじぎなのか今ひとつわかりづらいだろうから、次からおじぎの良い例・悪い例をイラストも交えて紹介しよう。これを見て、正しい挨拶の仕方を是非実践で覚えてくれ。
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会釈 | |
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敬礼 | |
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最敬礼 | |
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最大限の敬礼
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やってはいけないおじぎ
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社長・重役 重要なお客様 |
立ち止まりおじぎをしたまま相手が通り過ぎるのを待つ。重要なお客様がお一人でいる場合は「いらっしゃいませ」と挨拶をしても良い(誰かと会話をしているようなら無理に声をかけない方がベター)。 |
上司・先輩 | その日はじめて会うときには「おはようございます」もしくは「こんにちは」。一日の終わりには「お疲れ様でした」と声を出して挨拶する。それ以外のときは軽く会釈を。 |
他部署の人 | 顔見知りでない人にも会釈を。 |
一般の来客 | 基本的に会釈。顔見知りの人には「こんにちは」など声を出して挨拶を。 |
以上のように、相手への敬意の大小・屈服度をおじぎの角度で表現するのです。最初でも述べましたが、一番いけないのは首だけを軽く曲げるおじぎです。相手から目線をはずさず会釈することは尚更よくありません。
頭を下げない、目線をはずさないということは「私は油断しませんよ」と言っているのと同じです。あなたにそのつもりはなくても、おじぎをされた方がそう解釈してしまえば、あなたは相手からそのように評価されてしまうのです。目線を下げるだけでもずいぶん違います。ごく軽い会釈として使うようにしてください。
最後に、おじぎは体で表現するもので心とは関係ありません。もちろん心が伴えば言うことはありませんが、心がなくてもおじぎの深さによって敬意を表現することができるのです。
逆に心があっても表現が悪ければ、相手にとっては「行儀のなっていない奴」です。おじぎは世渡り術ですから、ぜひ正しいおじぎを身につけ、相手や状況によって使い分けられるようにしましょう。
なるほど、おじぎひとつにも深~い意味と理由があるんだねぇ。せっかくなら上司やお客様に「かわいい奴」と思われたいし、深~くおじぎする習慣を身につけておきたいね!
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